束子フロンティアの生活

ゲームブログ・束子ダイナミック(https://towersea255.hatenablog.com/)のサブブログです。生活と冒険。

タワー団地と爆速エスカレーター シンガポール旅行記②

★ここまでのあらすじ

時が止まったような東成田から出発し、近未来都市シンガポールへ。滝と噴水を眺め、マーライオンの無事を確認した。

towersea255.hatenadiary.com

そして夜が明けた!

2日目 7時:シンガポールの朝食

2日目は朝からツアーに付属の半日観光バスツアーが予定されていたため、早めに起きてホテルの朝食へ。日本のホテルにもよくあるビュッフェ形式でした。

変わり種だと、マフィンの後ろにある白い大根みたいなのが「シュイクエ(水粿/Shui Kueh)」という餅ですね。味のないツルっとした餅の上に、刻んだ野菜のピリ辛漬物みたいなのを乗せて食べる。なんか癖になる味で3日間食べ続けました。高菜っぽい漬物?が乗ってるのもあって、信州のご当地名物っぽい雰囲気がちょっとある。

それにしてもお皿が可愛い。シンガポールの伝統文化といわれる「プラナカン」のもの……かと思ったけど、ちょっと違う気もするな。何なんでしょうかこれ。

今日のところは一皿で我慢して、ツアーの集合場所である「佛牙寺(Buddha Tooth Relic Temple)」にバスで向かいます。

2日目 9時:タワー団地・HDBの威容

バスツアーでは、カトン地域にあるプラナカンの街並みを見るというのが一つの目玉なのだが、それはほぼ一瞬で通り過ぎてしまった。

可愛いけども

むしろ印象に残ったのは、高層団地・HDB(Housing & Development Board)の多さ(集合場所の写真にもちゃっかり写っている)。狭い国土に大量の人を住まわせるため、基本的にシンガポールの住居はこれであるらしい。

singalife.com

ガイドさん曰く、シンガポール人だけでなく、通勤の手間を省きたいマレーシアからの就労者が、シェアハウスとして一部屋に5人も6人も住んでいたりすることもあるとか。

街づくりゲーム『シムシティ』の終盤で出てくる高効率住居、あるいは団地が正統進化した世界線のネオ団地といった雰囲気でめちゃくちゃ格好良い。日本だと集合住宅はマンションに収斂してしまったし、耐震基準的にこの規模になることは無いんじゃないかと思う。ましてこれだけ立ち並んでいるのを見ることはないだろう。

もちろんちゃんとエレベーターがある。むき出しで格好いい

こういった団地にはホーカーズがセットになっているものもあるらしい。これは普通に羨ましいですね。毎日ちゃんとした食事を確保するのってQOLに直結するのに難しいから……タワマンウーバー問題とか見ていると、お金があればいいってもんでもないようだし。

集合住宅に飲食店があって虫が出ないのかは少し気になるが、そういえばシンガポールでは虫はほとんど見なかったな。あれだけ蒸し暑くてそこらじゅうに飲食店あるのに、なんでだろ。

これはCosta Rhuというコンドミニアムらしい

窓から2メートルくらいの物干し竿が伸びて洗濯物が生えてるのも、生活が感じられて面白かった。日本にタワマン文学があるように、シンガポールにはタワー団地文学があるんでしょうか。

2日目 10時:観光名所ノルマを次々達成

バスはそのほか、ラッフルズホテル、昼のマーライオンパークやアラブストリートでの下車を挟みながら一通りの観光名所を網羅。

ラッフルズホテルは老舗の高級ホテル。

中庭を囲うように様々なお店があって誰でも入れるのだが、何故か構造が分かりにくく、どっちを向いているのかすぐに分からなくなる迷宮だった。

昼のマーライオンパークは夜以上に人だらけで、定番の写真を撮ったあとは少し離れて見守る感じに。スリとか気を付けた方がよさそうね。

ミニマーライオン

これは車窓から見えた、確かリトルインディアの装飾。

バスツアーって一か所ずつをゆっくり見て回れないので敬遠してたけど、「これだけは見ておかにゃ」系をサクッと抑えられて、本当に行きたい場所に時間を割けると考えると悪くないのかもしれない。

2日目 12時半:終着はマリーナベイサンズ

ツアーの解散場所は、昨晩対岸から眺めたシンガポール観光の本丸、マリーナベイサンズ。空港でも思ったが、ショッピングモールは基本的に日本とあまり変わらない雰囲気ですね。何なら最近地元に出来た大型モールに似てるかも、というくらい。

……例によって滝があること以外は。そしてここには川もあるし、なんならボートにも乗れるらしい。何も、そこまでしていただかなくても。

高級紅茶店TWG」に立ち寄り、ガイドさん一押しの「Tea Teddies」をお土産に(たしか$18)。テディベアの形のフルーツグミで、お湯で溶かすとフレーバーティーになるという代物。そのまま食べても美味しかった。

teawg.com

ルイヴィトンで謎のアニメムービーが流れていたので何かと思ったら、

どうやらこれのようです。

ascii.jp

クリエイティブディレクターが村上隆で、監督は細田守……制作2003年!? 周辺のディスプレイにもこのコラボのキャラクターがいるけど、どう見てもそれより新しいよな(2011年開業なので明らかにそう)。モール内の店舗ディスプレイやポスターには、アニメ調のデザインや、ゆるキャラライクなキャラクターが描かれたものが多かったので、コンセプトに合わせてあえて採用したのかもしれないですね。興味深い。

モールから屋外に出ると、すぐ目の前に「アートサイエンスミュージアム」が。睡蓮の池の向こうにビルが見える良い眺めがありました。

中には入らなかったけれど、ここではジブリ展をやっていた。そんなに好きなのか、日本のアニメが。

2日目 14時:巨大植物園・ガーデンズバイザベイ

マリーナベイサンズの裏手にある植物園「ガーデンズバイザベイ」。ここにはシンガポールのもう一つのアイコンである「スーパーツリー」がある。

凄い。でかい。凄いんだけど、植物<<人工物って感じだ。そしてこの植物園、歩き疲れるほど広い。園内に入ってツリーを見るだけなら無料で、園内に散らばるドーム型の温室や展望台にそれぞれ入場料がかかる形。

ツリー近くの「Jurassic Nest FoodHall」で軽い昼食。このフードコートはなぜか恐竜がテーマになっていて、時々中央のティラノサウルスが動き出してぎゃおーと吠える謎のアトラクションがあります。

結構やかまし

肝心の食べたものの写真が無かったが、タイ風の串焼きと春巻き……だったかな。

さて、どれかのドームに入るかどうか……というところなのだが、この辺で力尽きてしまったので、今日のところは引き上げ、ホテルに戻って休憩を取ることに。

一般通過鶏

最初はびっくりしたスイートルームですが、2日目にしてすっかり我が家のように運用され始めている。この便利すぎる立地がホテルを選んだ理由でもあるのだが、豪邸も2日で慣れるのだろうか、恐ろしい話ですね。

ところで現在シンガポール雨季まっさかりであり、ホテルに着くころにはスコールみたいな雨が降り始めました。

2日目 17時半:爆速エスカレーターでオーチャードへ

しばらく休憩を挟んで雨も止んできたところで、電車に乗って本日夜の目的地、ショッピング街のオーチャードロードに向かいます。

ところでこの国のエスカレーターは速い。いや逆か? 日本のエスカレーターが遅いのか?

速さ伝わる?

駅を出た瞬間から、とんでもないデザインのモールがお出迎え。

日本でもお馴染みの百貨店「高島屋」で、目星を付けていたファッションブランドの店をいくつか見る。日本よりいくぶんか若者向けな印象ではあるが、それだけに「見た目はカジュアルだけどお値段はしっかりしますね」といった感じで手が出ず。

空振りかな、と思っていたところ、上階に大型の紀伊國屋書店を発見。そういえば海外の本屋、見たかったんだった!

入り口付近には小じゃれた表紙の、心の健康やライフスタイルの本。それにカフェや雑貨店を舞台にした日常の謎ミステリみたいなのが集められていて、駅ビル書店っぽい棚作り。日本人作家の英訳小説も目立つところにあり、ミステリだけ集めた特設コーナーもあった。ミステリが人気なのかな。『十角館の殺人』の英訳は、これでちゃんと通じるのだろうか。

ゲームブロガーらしくゲーム雑誌もチェックしてみたが、速報性の高くない「年間ベストゲーム」みたいなムック本や、児童向けらしきポケモンなどのキャラクターブックがいくつかあったのみ。ファミ通みたいなの無いんですね。

文字ベースの本は買ってもたぶん読めないので、マンガコーナーを物色してハードカバーの『FULLMETAL ALCHEMIST(鋼の錬金術師)17』($35.08)を記念に一冊だけ購入。最終巻の一つ手前なので、壮絶なシーンしかない!

ほぼ全部のコマがネタバレだった

うっかりホテルで読み入ってしまった。

にしても英語版のマンガってタイトルロゴが日本語と全然違うんですね。背表紙のパッと見では何の作品か全然わからない上、タイトルのアルファベット順で並べられていることに2周して気付いた。冊数としては英語が多かったけど、中国語版もあったな。

夕飯は、先程のとんでもないデザインのモール「アイオンオーチャード」の地下にある「Food Opera」で「海南鶏飯(チキンライス)」。焼き鶏で頼んだはずなのに、蒸し鶏にされてしまった……。普段はこういうの即指摘するタイプなんですが、言葉の壁があると躊躇してしまうものなのだなあ。ただ「言葉が通じないからこそちゃんと主張することが有効」というのはこの旅で感じました。

写真を撮り忘れたので、代わりにこの日見かけた鳥の画像を貼っておきます

深夜、外の大通りで小一時間クラクションが鳴らされ続けており、何か大きな事故でもあったのか……と心配になったのだが、日中でも大きな通りではしょっちゅうクラクションが鳴っていたので、おそらくはただ強めに渋滞していただけだと思われます。

あれだけ過密に人が住んでいるというのに、シンガポールに行列がない理由が分かった気がする。たぶんスピードで捌いているんだな。

★2025/2/27 追記 続きです!

towersea255.hatenadiary.com

★2025/3/8 追記 バスツアーのくだり、あまりにも省きすぎていたので少し追記と写真を追加しました。